柚子(ゆず)=「融通」がきく、冬至=「湯治」。こうした
語呂合せから、冬至の日にゆず湯に入ると思われていますが、
もともとは運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)
だと考えられています。昔は毎日入浴しませんから一陽来復
のために身を清めるのも道理で、現代でも新年や大切な儀式
に際して入浴する風習があります。
冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気が
おこらないという考えもありました。端午の節句の菖蒲湯
も同様です。また、柚子は実るまでに長い年月がかかる
ので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められて
います。もちろん、ゆず湯(柚子湯)には血行を促進して
冷え性を緩和したり、体を温めて風邪を予防したり、